12年前のノートPCでStable Diffusionを動かす

前回『GTX 650でStable Diffusionを動かす』の最後に参考として書いたように、対応しているGPUが無ければ Stable Diffusion UI は自動的に GPU ではなく CPU を使用するモードに切り替わって動いてくれます。

となれば、それなりの CPU が積んであるマシンであればどんなパソコンでも動きそうに思えるのですが、実際はどうなのでしょうか?気になるところです。

ということで、今回はまず CPU として Core i5-520M を搭載し、GPU は搭載せず CPU の Intel HD Graphics を使用している、12年前のノートパソコン Panasonic Let’s note N9 (メモリ 4GB) で Stable Diffusion を動かしてみました。

前回と同じ手順で特に問題なくインストールは進み (まず『GTX 650でStable Diffusionを動かす』に従って Stable Diffusion のインストールを済ませてから以下に進まれてください。)、ブラウザ画面が起動…

これはあっさりこのまま使えるのでは…?と思ったのですが、残念ながらそのままでは起動直後にステータス欄が赤文字の『 Stable Diffusion has stopped 』になったまま止まってしまい、使える状態にはなりませんでした。

ログを見てみると『 RuntimeError 』と書かれていて内容に『 not enough memory 』と出ています。日本語に訳すと『 メモリが足りません 』という事で、どうやら原因は明らかです。

その手前のログも確認してみると、もちろんですがちゃんと起動時に CPU を使うモードにはなっているようです。

つまり無理やり GPU の VRAM を使おうとしているのではなく、本体のメモリを使おうとはしてくれています。

しかしそうにしろ先に書いたように、このパソコンは 4GBというかなり少ない容量のメモリしか搭載していませんから、このエラーは当然と言えば当然という感じはします。

ただし、今回はパソコンを起動したまま他に何もアプリケーションを起動することなく Stable Diffusion のみを走らせている状態でしたので、メモリが足りないといわれても Word や Excel なんかを終了して空きメモリを増やすという訳にはいきません。

…となると真っ先に出来る事は…常駐プログラムを終了すること!

タスクトレイに見えている普段は便利に使っている常駐プログラムちゃん達を、右クリックメニューなど使って片端から終了させていきました。

スッキリしたところで、改めて起動を試みます。

動作可能な最低限の容量のメモリが無事に確保できたようで、今度はちゃんと Stable Diffusion も正常に起動し、描画できる状態になりました。今回は Prompt に

a girl eating banana in the sea

(海の中でバナナを食べる女の子) というキーワードを与えて描画させてみます。

1時間半ほどかかりましたが、ちゃんと絵が生成されて表示されました。軽快な電子レンジ音も健在です。

気になったので、使用されているメモリをタスクマネージャーで見てみると…

Chrome で 100MB弱、コマンドラインで 800MB強のメモリを使用しているようです。単純にこの数字だけで正確な値を知ることはできませんが、少なくともメモリに 850MBくらいの空きがないと Stable Diffusion の起動に失敗し、更にブラウザ画面を使用するのに +100MB くらいの空きメモリを必要とする、という感じでしょうか。合わせると 1GB くらいが動作に必要な最低限の空きメモリという目途になりそうです。

参考までに、Atom Z3775 という CPU ( CPU自体は64bit ) を積んでいて 32bit 版の Windows 10 Pro をインストール済みの 9年前のノートパソコン ASUS TransBook T100TA でも試してみましたので、結果を書いておきます。

64bit CPU ではあるのですが、本体メモリが 2GB しか無い為か 64bit 版 Windows 10 を動かすと重たかったので、32bit 版に入れ直して使用を続けているパソコンです。

しかし、どうやら Stable Diffusion UI のインストーラーがそもそも 32bit 版 OS には対応していないらしく、インストール出来ずに一瞬で失敗しました。

(Cドライブは総容量 32GB と OS 以外ほぼ何も入れていない状態でも絶望的な空き容量のシステムですので、Dドライブで実行しています。)

本体メモリ 2GB など他にも明確に厳しいと思われる条件がありましたので、これ以上足搔くのはやめにしました。本体メモリ 2GB の中で Windows 10 Pro を動かしながら 1GB を空けるのは実際に結構面倒な作業になると思われます。

とにかくは『 Stable Diffusion UI のインストーラーは 32bit 版 Windows では動かない 』という事が判ったので、やってみた価値はありました。

この ASUS TransBook T100TA は先に書いたようにスペック的には高いものではありませんが、コンパクトでタッチスクリーン搭載、Windows 10 も ( 32bit ではありますが ) 快適に動いてバッテリーでも10時間ほど使えるので移動中のプログラミングなどでも大活躍、画面は稼働中でも取り外せて瞬時にタブレットに早変わり!と良いとこ満載で、私が外出時に一番連れていくお気に入りパソコンです。

Stable Diffusion が動けば出先や移動中にも AI お絵描きが出来る!!と思ったのですが、そんなに甘くはありませんね。

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