Google Colaboratoryの準備
今回は Google Colaboratory (略称: Colab ) を使う為の準備を行っていきたいと思います。
Google Colaboratory は、Google Research が提供しているウェブブラウザ上で Python のプログラムを書いて実行できるサービスです。Jupyter Notebook がベースとなっています。GPU などのリソースも含め誰でも無料で使えるので、機械学習・データ分析・教育などの分野で人気となっています。
Colab を使う為には Google のアカウントが必要ですから、もしまだ Google のアカウントをお持ちで無い方は、
まずこちらの Google アカウント公式ページから登録を済ませてください。
Google アカウントでログインが完了したら、以下に進みましょう。
では、Google Colaboratory の公式ページにアクセスします。
始めはこのような画面が表示されると思います。
もし Google アカウントでのログインが完了していない場合、このような画面になりますので…
右上の『ログイン』ボタンからログインを済ませてください。
下部の『ノートブックを新規作成』から、新しいノートブックを作成します。
作成されるノートブックは Jupyter ノートブック形式のファイル ( *.ipynb ) になります。Jupyter Notebook に関しては、こちらを御参照ください。
新しいノートブックが作成されて開かれます。
初期状態ではハードウェアアクセラレータ(GPU)などが設定されていませんので、この設定を行ってみましょう。
メニューの『ランタイム』から『ランタイムのタイプを変更』を選びます。
ノートブックの設定ダイアログが出ます。ハードウェアアクセラレータの欄が『 None 』(設定なし) となっているのが判ると思います。
None と書かれている部分をクリックするとプルダウンメニューが出て、GPU や TPU を選ぶことが出来ます。
GPU は Graphics Processing Unit 、元々はリアルタイム画像処理に特化した演算装置です。最近では GPGPU (General-Purpose computing on Graphics Processing Units) と呼ばれる GPU を画像処理ではなく汎用計算に使うという使用法も多く、Google Colab で GPU を使う場合も基本的にはそういった目的になるかと思います。
TPU は Tensor Processing Unit 、Google が開発した機械学習に特化した特定用途向け演算装置です。意図的に計算精度を落とす事により速度アップを実現しており、使用する事で学習時間などの大幅な短縮が見込めます。GPGPU のような流用ではなく最初からディープラーニングに特化することで最適化が実現されたものになります。
まだまだ一般的には GPU を使うことが多いと思いますので、今回は『 GPU 』を選んで『保存』を押します。
本当に GPU が割り当てられたかを確認してみましょう。
バーのように見える部分をクリックするとコードが打てるので、
!nvidia-smi
と打って、その左にある実行ボタン ( ▶ ) を押します。
実行ボタンに点線が付き状態が『接続中』に変わって、実行が開始されます。
少し待つと出力が表示されます。
この画面で『 Tesla T4 』となっている部分が GPU の型番です。Colab の無料プランの場合はランダムな GPU が割り当てられますので、型番は異なっている場合があります。
右上の『▼』をクリックしてメニューを出し、『リソースを表示』を選ぶと…
リソースの状況を表示する事ができます。
Google Drive の中を覗くと『 Colab Notebooks 』というフォルダが出来ており、
その中には今作成した『 Untitled0.ipynb 』というファイルが確認できます。
終了する際は、ブラウザ画面を❌ボタンで閉じれば OK です。
次に開いたときにまたそのノートブックを使いたい場合は、上部のタブで『 Google ドライブ 』を選べばそのファイルが開けるリンクが表示されます。
要らなくなったノートブックを削除したい場合は Google ドライブからそのファイルを消せば OK です。Google ドライブをパソコンに同期されていない方は Google ドライブのサイト
を開いて、
マイドライブを見れば『 Colab Notebooks 』というフォルダがあるはずです。
このフォルダをダブルクリックして開いて、中にあるファイルから削除したいファイルを探し
選択して右クリックして出るメニューから『削除』を選べば、削除されてゴミ箱に入ります。
ゴミ箱のファイルは 30日 経てば自動で完全に削除されますが、今すぐスッキリしたい!という方は左の『ゴミ箱』タブを選択し
『ゴミ箱を空にする』ボタンを押しておけば、即座に空にすることができます。