クリゼミ流!ゲーム制作ゼミの中で生まれてきた、様々な開発に役立つ知識を御紹介
子供の「ゲームを作りたい!」を叶える!
失敗しない制作環境の選び方【2026年最新版】
「お母さん、ゲームを作ってみたい!」
お子さんにそう言われた時、嬉しさと同時に「一体何を揃えればいいの…?」と不安になりませんか?
家電量販店に行っても、高いパソコンを勧められるばかりで判断基準がわからない。 そんなお父さま・お母さまのために、現役のゲーム制作ゼミ「クリゼミ」が、 「これだけは譲れない最低限の環境」をプロの視点で解説します。
実は、ゲーム制作の環境を整えることは、そのまま「本格的なプログラミング学習」の環境を整えることと同じ。 「将来に直結する最高のプレゼント」選びを、ここから始めましょう!
【図解】失敗しない!!ゲーム制作PCチェックリスト
では、このチェックリストの中身を詳しく解説していきますね
【重要】デバイス選びの「落とし穴」
まず最初に、一番大切なことをお伝えします。ゲーム制作において、以下のデバイスはおすすめできません。
- タブレット・スマートフォン:×
キーボードがないデバイスは、制作には向きません。 - 一般的なノートパソコン:△ 性能不足になりがちで、画面が小さく作業効率が落ちます。 また、キーボードの押し心地が浅いため、長時間の作業で指が疲れやすいという欠点があります。
結論から言うと、プロの推奨は「タワー型のデスクトップパソコン」一択です。
なぜデスクトップなの?
同じ予算なら、ノートパソコンよりも圧倒的に高性能なパーツが積めます。 さらに、壊れたパーツだけを交換できるため、結果として長く安く使い続けることができるんです。
失敗しないパソコン選びの「3つの基準」
中古パソコンでもOK!以下のスペックを満たしているかチェックしてください。
① CPU(パソコンの脳)
2026年現在の基準では、Windows 11が快適に動くことが大前提です。
- Intelなら:第8世代(Core iX 8000番台)以降
- AMDなら:Ryzen 2000シリーズ以降
これより古い数字のものは、将来的に寿命が短くなるため避けましょう。
最近は学校でChromebookやiPadを推奨されることも多いですよね。もちろん、お勉強や動画視聴には素晴らしいデバイスです。
ですが、「ゲーム制作」というクリエイティブな作業において、これらはパソコンではありません。 料理に例えるなら、タブレットは「お皿」。ゲーム制作に必要なのは「キッチン(パソコン)」そのものです。
作る側に回るなら、まずはしっかりとしたキーボードのあるWindows環境を整えてあげましょう。
② メモリ(作業机の広さ)
メモリが足りないと、動作がガクガクになりお子さんのやる気が削がれてしまいます。
- 最低ライン: 8GB(これ未満はNG!!)
- 推奨: 16GB
- 理想(ゲーム制作): 32GB
③ GPU・グラフィックボード(映像の処理能力)
3Dゲームや最新のAIを活用するなら、ここが最重要です。
- おすすめ: NVIDIA製の「GeForce GTX 1080」以上
- 理由: AIツールとの相性が良く、トラブルが少ないため、 お子様が余計なエラーで立ち止まることがありません。
※ 中古パソコンを探すと「GTX 1650」という比較的新しい数字のモデルが安く売られています。ですが、ここで注意!
ゲーム制作で大切なのは、型番の数字以上に「グラフィックメモリ(VRAM)」の容量です。
- GTX 1650: メモリ 4GB(作業机が狭いイメージ)
- GTX 1080: メモリ 8GB(作業机が広々!なイメージ)
制作中、画面が固まったりAIが動かなかったりする原因の多くは、このメモリ不足。 少し古くても、メモリが8GB以上ある「GTX 1080」や「RTXシリーズ」を選んであげてくださいね。
周辺機器は「有線」で揃えるのが鉄則
意外と見落としがちなのが、マウスやキーボードの選び方です。
| 機器 | 選び方のポイント |
| キーボード | テンキー付きの「フルキーボード」を選びましょう。 |
|---|---|
| マウス | 実は「トラックボール」がおすすめ。 手を動かさないので疲れにくく、細かい操作に向いています。 |
| スピーカー | 音を調整できるよう「アンプ内蔵タイプ」を用意しましょう。 ※アンプとは音を大きくできる仕組みで、 これが内蔵されているものは『イヤホン端子以外に電源を繋ぐようになっている』ことと 『音量調節のボリュームが付いている』ことで、ある程度見分けることが可能です。 |
| ディスプレイ | 「24インチ」が最適です。 ゲーム制作では画面の隅々まで視線を動かすことが多く、これより大きいと逆に首の動きが増えて疲れやすくなります。 |
※ 接続方法:必ず「有線」を選んでください。無線は電池切れや通信の遅れで作業が中断し、ストレスの原因になります。
ゲームパッドは「切り替え機能付き」を1本
ゲームを作るなら、動作確認のためにゲームパッド(コントローラー)は必須です。
「Direct Input」や「XInput」など、難しい規格が複数ありますが、 「スイッチで規格を切り替えられるタイプ」を1本持っておけば、全てのケースに対応できます。
失敗しないための「三種の神器」
プロが選ぶ推奨デバイス
ゲーム制作は、数ミリのズレを調整し続ける繊細な作業の連続です。
お子様が「使いにくい!」と投げ出してしまう前に、40年以上の経験を持つプロが、 実際に全生徒さんに推奨している「間違いのない道具」をご紹介します。
【トラックボール】指先の魔法を叶える「55mm」の約束
マウスではなく、ボールを転がして操作する「トラックボール」を選びましょう。
ただし、なんでも良いわけではありません。 「玉の大きさが55mm」で 「真ん中にある(センターボール)」タイプであることが絶対条件です。
(その他のボールサイズも何度も色々と買って試してきましたが、ダメなもんはやっぱどこまでいっても…ダメです。 今では『ボールサイズ55mmは快適作業の絶対条件』だと確信しています。)
親指でボールを操作する(ボールが横についている)タイプでは、ゲーム制作に必要な細かい座標調整でストレスが溜まってしまいます。
正直、センターボール以外のタイプを平気で薦められる人は『本気で1pxと格闘する開発を行った経験が無い人』だと、真剣に思っています。
最高峰の定番:Kensington ケンジントン エキスパートマウス
私が20年以上愛用し一度も壊れておらず、全生徒さんにも満足いただいている「一生モノ」の逸品です。 大きなボールが吸い付くように動き、1ドットの狂いもない操作を可能にします 。
最近は新しく後継機種が出ているので、そちらもオススメです。
こちらは数十年使っても壊れない…かは未検証ですが…天下のケンジントンさんなんで、きっと間違いは無いでしょう。
コストパフォーマンス重視:PORLEI 有線トラックボールマウス
「まずは予算を抑えたい」という方にはこちら。この価格帯で55mmセンターボールを実現している貴重なモデルです。 青ボールと赤ボールから選べるのも、お子様には嬉しいポイントですね 。
私は小学生の頃から同等のトラックボールを使用していました。 当時のコンピューターはWindowsでも無く接続端子も違ったので、今のパソコンでは使えなくなってしまいましたが…
もし私のコンピューター遍歴に御興味を頂けた方は、またお時間のある際にでも、こちらのページを訪れて頂ければと思います。
【ゲームパッド】これ1本ですべてのゲームに対応
パソコンゲームには、実は「信号の種類」が3つ(Direct Inputのアナログ/デジタル、XInput)存在します。 これらが合わないと、せっかく作ったゲームが動かないことも……。
イチオシ:サンワサプライ 400-JYP62U
ゲームが流行っている今の時代、世の中には良いゲームパッドが沢山存在します。 単にゲームを『遊ぶ』という事で選ぶ1本となると、私も違うゲームパッドをオススメするかもしれません。
しかし、ゲームを『作る』となると、オススメはこの1機種に限られると断言します。
現在、これら3種類すべての切り替えに対応している唯一と言ってもいい現行モデルです。
有名なメーカーのものでも、実はすべてをカバーできているものはほとんどありません。 これ1本あれば、どんな形式のゲーム制作でも「コントローラーが反応しない!」というトラブルを未然に防げます。
【キーボード】「有線」と「テンキー」が成功の鍵
デザインで選びがちなキーボードですが、 ゲーム制作では「Deleteキー」「カーソルキー」「ファンクションキー」などの「機能キー」、 そして「テンキー」をフル活用します。
これらが欠けているコンパクトなものは、制作効率を著しく下げてしまいます。 必ず全てのキーが揃った「フルサイズ」キーボードを選びましょう。
また、無線(ワイヤレス)は電池切れや通信の瞬きで作業が消えるリスクがあるため、 必ず「有線」を選びましょう。 指が疲れにくい「メカニカルタイプ」であれば、お子様の長時間の創作活動も優しくサポートしてくれます。
印字が消えない、指が疲れない「一生モノ」の選び方
プログラミングやゲーム制作は、1日に何万回とキーを叩く作業です。 安価なキーボードでは、数ヶ月で文字が消えたり、指の節々が痛くなったりすることも珍しくありません。
私は長年、FILCOという『最高』のキーボードを推してきましたが、日本では手に入らなくなってしまいました。この事に関しては、このページの下部に詳しく書いています。
ですので以下は、日本でFILCOが手に入らない現在、他に流通しているキーボードの中でオススメできるものという事になります。
iKBC CD108 日本語配列 112キー GATERON G PRO (青軸)
FILCOが手に入らない今、本気で心からオススメできるのは、こちらのメーカーだけだという気はします。
iKBCというブランド名は聞いたことが無いという方も多いかもしれません。
世界的に有名な台湾のキーボードメーカーVortexgearの子会社として、2007年にキーボード好きのコミュニティにより設立された台湾のキーボード専門メーカーです。
10F-4, No. 17, Ln. 91, Sec. 1, Neihu Rd., Neihu Dist., Taipei City 114, Taiwan (R.O.C.)
キーボード革新の先駆者を謳い、エンジニアにとって最も重要なこの入力機器に魂をかけ、他とは違う魅力を提供し続けている、隠れた信頼のブランドです。
Logicool G G610BL ゲーミングキーボード (青軸)
先に書いた機能キーについて、もう1つ重要な事を書いておきます。『Shiftキー』『Ctrlキー』『Altキー』という3つのキーについてです。
フルキーボードにおいて、原則これらのキーは左右に1つずつ存在します。が、一般的には同一機能で使う事が多いので、その片方を省略したキーボードが多く存在します。
気を付けてください。プログラミングやゲーム制作といった作業では、これらの左右のキーを『別々の機能として』使用するケースが多々あります。
これらのキーの片方が欠けていると、そういった作業が必要になった時点で、きっと後悔します。
なので購入される際には必ず、『Shiftキー』『Ctrlキー』『Altキー』がどれも左右に1つずつ揃っている事、を確認してください。
『109キー』などという数字はキーの数を表していて、これが109以上であれば揃っている事が多いですが、購入時には必ず写真などで『目視確認』されることをオススメします。
※ よく見ると『ぬぁんじゃこりゃ~』という変な独自キーが含まれている109キー(必要なキーは足りない)とか実際出会いましたので…
e元素 ゲーミングキーボード(日本語109キー・青軸)
もうちょっと出費を抑えたいけど、同様の指に優しいキーボードが欲しいなと仰る方には、こちらがオススメです。
「青軸」こそがプログラミング用: 一般的には静かなタイプが好まれますが、私は断然「カチャッ」と手応えのある「青軸」を推します。
このスイッチ感があるおかげで、無駄な力を入れずにタイピングでき、結果として指を痛めるのを防いでくれるんです。
【予算別】ゲーム制作スタートガイド
「結局、全部でいくらかかるの?」という不安にお答えして、2つのプランをシミュレーションしました。
①【本気でプロを目指す】最強コスパ&長寿命プラン
中古の高性能デスクトップPCに、私が推奨する「一生モノ」の周辺機器を揃えるプランです。
PC本体(中古): 約8〜12万円(Core i7 8000番台 / GTX 1080以上)
周辺機器(FILCO / Kensington等): 約4〜5万円
合計目安:約12〜17万円
※周辺機器に投資することで、PCを買い替えても10年以上使い続けられる「資産」になります。
②【まずはここから!】最小予算プラン
まずは形にしたい、という方向けの構成です。
PC本体(中古): 約5〜7万円(スペックを抑えつつ拡張性があるもの)
周辺機器(PORLEI / e元素等): 約1.5〜2万円
合計目安:約7〜9万円
※これでも、市販の「ノートパソコン」を買うより遥かに快適な制作環境が整います。
終わりに:道具選びで「挫折」させないために
最高の環境が、お子様の創造力を加速させる!
子供たちの「作りたい!」という芽を摘んでしまう一番の原因は、実は本人の才能ではなく、 「道具が使いにくいことによるストレス」だったりします。
環境さえ整えば、あとはお子様のモノづくりへの情熱を形にするだけです。
40年以上、数えきれないほどのデバイスを使い倒し、ゲームエンジンとの相性を1つずつ確認してきた私が導き出したこの答えが、 お子様のクリエイティブな未来を支える一助になれば幸いです。
設定や機種選びに迷ったら、いつでも「クリゼミ」の門を叩いてください。 デバイスの選び方から、最新のAIを駆使したゲーム制作まで、お子様の成長を全力でサポートします!
最後に、ここまで読んでくださったあなたへ。
「やっぱり機械のことは難しくて不安…」と思ったら、まずはこのチェックリストをスマホに保存して、 そのままお店の店員さんに見せてみてください。
【再掲】失敗しない!!ゲーム制作PCチェックリスト
これだけで、お子様の夢を支える最高の環境選びがぐっとスムーズになりますよ!
日本では幻となった『絶対に壊れない』キーボード、FILCO
私は長年、ダイヤテック株式会社という会社が展開していた『FILCO』というブランドのキーボードを推してきました。
今でも間違いなくFILCOこそ『最高』のキーボードだと思っています。十年以上使おうが一度もどこも全く壊れない、ドイツCHERRY社のMXスイッチを搭載した、至極の逸品。
しかし、2025年末あたりから品切れなど激しいなと思っていたら、2026年4月22日に事業継続を断念。4月30日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けたとの一報が入りました。ショックでした。
絶対に壊れない最高の商品を作ってしまうと、壊れないから次が売れない。資本主義という社会に存在する罠に嵌ってしまった典型的なパターンなのでしょう。悲しい事です。
消すに消しきれないので、当時にキーボードの部分で書いていた文を、そのまま以下に置いておきます。
イチオシ:FILCO Majestouch BLACK(日本語108キー・青軸)
私が12年以上、毎日20時間近く叩き続けても「1キーも壊れず、印字も全く消えていない」最強の相棒です。
前面印字の魔法: キーの「上面」ではなく「手前側」に文字が書いてあるので、指で擦れて文字が消えることが絶対にありません。
上記の私が使っているものは発売から随分と経ちますので、後継の現行機種はこちらになります。
後継機種:FILCO Majestouch 3 BLACK(日本語108キー・青軸)
FILCOを展開してきたダイヤテック株式会社は1982年(昭和57年)6月設立。パソコン用キーボード専門企業として、間違いなく『最高』のキーボードを提供し続けてくれました。
※ ダイヤテック株式会社は設立当初は半導体販売商社でしたが、設立後間も無くキーボードの専門に転身しています。
その歴史的偉業に心から感謝しつつ、これに変わるものが存在しない現在の状況に嘆きつつ、ただただ復活を祈るばかりです。
実はFILCOブランドのキーボードの生産を一手に担ってきたのが、1982年7月17日設立の台湾の臺灣共榮(非爾特有限公司/FILCO Co., Ltd.)で、こちらはまだ健在なのです。
ダイアテック株式会社が事業停止した後にも、非爾特は公式ウェブサイトに声明文を掲示されています。
現在のところこのショップでは日本への配送は行われておりませんが、日本でも再び購入できる日が来ることを、切実に願っています。
参考:私の実際の作業デスク
FILCO Majestouch BLACKとKensington ケンジントン エキスパートマウスが常にそこにあります。
数十年、毎日ひたすら酷使しても一度も壊れない…そして常に指の感覚に確実に答えてくれる、一度も裏切らない相棒たちなのです。
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